場所が決まったら開業の準備は半分くらい終わった気分になりますが、場所が決まってからも決める事がとにかくたくさんあります。
クリニックの建物を借りる、建て貸しとは?
そのクリニックモールは某大手のハウスメーカーが募集していたところで、クリニックも多く手掛けていました。形式としては建て貸しというもので、建物をオーナーが資金を出して建てて、それを借りるという形式でした。この形式ですと、戸建の場合の建物を建てる費用、テナントの場合の内装の費用を負担しなくてもいいので、最初に大きな資金が必要ないというメリットがあります。当時資金繰りの苦しかったうちの法人としてはありがたい形式でした。
間取り、外観と内装を決める
そこで大手のメーカーの設計の方が、間取りと外観の提案をしてくださいます、この時、外観はモールのオーナーが決める場合もあるでしょうが、その時はこちらの希望通りでいいですよ、という事でしたので、スペインというかイタリアというか南欧風の外観を希望しました。間取りは銭湯方式で、入り口を入ったところに受付があってその裏手に両科共通の処置室を置き、左手に精神科、右手に小児科とし、待合のスペースは小児科:精神科を7:3程度に割り振りました。診察室はそれぞれ二つ作りました。精神科の待合と受付の間にはスリット状の目隠しを設置しました。
間取りが決まると内装の提案をしてくださるわけです。
内装の提案が、、、
外観・間取りに関しては比較的うまく決まっていったのですが、そのあとの内装、どんな雰囲気のデザインにするかといった点で提案がいろいろあったのですが、これがこちらのイメージを伝えてもなんともダサいと思える提案をしてくるわけです。大手メーカーのデザイナーさんの提案ですからもしかして自分にセンスがないのではないだろうかって考えも頭をよぎります。
ただ、大手だけに実物を見るショールームなどがきちっとあって、物自体の選択肢は非常に広かったので、そこに行って内装の壁紙や床やらいろいろ見て決めることはできました。自分のセンスに全幅の信頼を置けなかったので、精神科の方は自分の思い通りにして、小児科側はほぼほぼデザイナーさんの提案通りのものに決める事になりました。
間取り、外観、内装のデザイン、部材、家具を決めるところまでで、計4回、各2-4時間ほどかかりました。この頃は機構との折衝もあったのでほんとに大変だった事を覚えています。
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