Ⅱ-6 借金20億!債務超過?BS?PL?

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遠からず院長になることは内心想定していましたが、理事長って普通ならないですよね?それにはもちろん理由があるわけでして

債務超過と言われても

理事長を依頼された時に法人の財務状況の説明を受けました。入職前は全く知らなかったのですが、借入金が約20億円あり、債務超過が10億程度とのことでした。当時私は財務諸表を見たりだとかそういったことは全く知識がなくて、債務超過?BS?PL?経常利益?ってレベルでしたのでその場で決断できるはずもありません。いったん持ち帰らせてもらって、まずはkindleで100円とか無料の決算書の読み方的な本を何冊か読んでみました。付け焼刃ではありますが、財務諸表については少し理解しました。(債務超過や、財務諸表の見方については別のページを用意する予定です。)

当時の東華会の財務状況

資産(土地や建物)が簿価上は10億あり、借金が20億ありました。資産が借金より多くあれば資産を売却すれば借金は清算できます。当時は借金の方が資産よりも多かったので、債務超過の状態でした。
PL上は前年は法人全体の経常利益は100万の黒字(細かな施設別の数値は不明)、当年が経常利益が5000万の黒字予想、病院単体が8500万の赤字予想でした(実はこの数字は不正確な所があるんですが、当時の理解はこうでした)。(10月決算なので、この話があった時点では予想値です)

つまりは絶望的ってこと?

前述の数字をみて皆さんはどう思われますか?利払い後5000万の利益があるので、20年で債務超過が脱出できるならなんとかなるのでは?と思われた方もいらっしゃると思いますが、法人税を払わないといけないので実は3500万が返済に回せるお金という事になります(厳密には減価償却がありますからもう少し多くはなりますが)。ということは30年全く設備投資をしないでやっと債務超過脱出です。30年間設備が全く壊れないという事はあり得ませんし、病院の外壁も10-20年に一度は塗りなおしなどのメンテナンスをしなければいけません。ちなみに外壁だけでも5000万ほどかかります。つまり絶望的な財務状況だったんです。

連帯保証

中小企業の場合、経営者というのは法人の借金の連帯保証人になるというのが日本だと一般的です。これはモラルハザードを防ぐという意味合いもあるのだと思いますが、悪しき習慣だとわたしは思っています。大昔は経営者本人だけでなく、配偶者や家族も連帯保証人にしろと迫られたようです。ところが、今回私は連帯保証人になる必要はないといわれました。連帯保証人は亡くなった会長の妹さんがいましたので遺産相続とともに連帯保証人も引き受けてくださって、私は名前だけ理事長というものを引き受けてほしいということでした。

 

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(詳しくは転職したらいきなり借金20億の病院理事長になった件

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