精神科は曜日によって患者数が大いに違う#11

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単月の収支が黒字になってきた頃に気になってきたのが、曜日によって精神科の患者数が大きく異なる事です。病院から半日出張して交代でやっていましたから、担当医によって人数がかなり違いました。

曜日で精神科の患者数がかなり違う

開院してある程度の月日が経つと、土曜を除けばある程度患者数は平均化していくものだと思われますが、かなり凸凹がある状態になっていました。

技量の差はそんなにはないはずなのに

外来をやっているところを直接はみたことがなかったですが、病棟での様子やカルテは目にしますから他の先生の技量はある程度お互いわかるものです。わたしが知る限り当時担当していた医師の間で技量に大きな差があるとは思えませんでした。

患者さんの数は技量だけでは決まらない

クリニックには毎日勤務している臨床心理士がいましたから、先生それぞれの診察の様子は彼が何となく把握してくれていました。そこで彼に患者さんの人数が多い先生と少ない先生の違いを聞いてみました。

患者さんの少ない先生は「重症じゃない人に冷たい」という共通点がある事がわかりました。

重症じゃなければ受診は必要ないのでは?

当時、クリニックの外来を担当していた先生達はみな、単科の精神科病院の経験がほとんどの先生達でした。(わたしもそうでした)そういった人間からみると、統合失調症や双極性障害、重度のうつ、てんかん、強迫性障害、重度の不安障害など、入院が必要であったり、絶対に継続通院が必要な患者さんは病気と認識しますが、軽症の方だと無理に通院する必要がないので、つい「重大な病気ではないから無理に受診は必要ないよ」と悪気なく言ってしまいます。言われた方は多くの場合傷つきます。そもそも精神科を受診するってかなりハードルの高い事で、自分としては困っているから一大決心をして受診してみたのに「もう来なくていい」といわれてしまうわけですから。

患者さんが困っている事に共感する

とはいえ、たいして薬が必要ない人にベンゾジアゼピンを大量処方するような事はもちろんおすすめしません。

・今回はまだがっつり治療が必要ではない事。

・今後、こんな症状やあんな症状が出たら再度受診していただく事。

・どうしても希望があれば少量の薬を処方するようにする。

上記のような方針でお話するように徹底しました。

このような方向でやるようにしてよかった事は、こんな風に受診した方がよく知り合いを紹介してくれる事です。

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