Ⅳ-4 利益を増やすためには経費を削ればいいのでは?

1つ前の記事で利益を増やすためには、売り上げを上げましょう、そのためにこのように目標共有しました。という内容を書きました。

通常の企業であれば、利益向上のために最初に取り組むのはむしろ経費削減だと思われます。そこに手をつけないなんて素人だな、と思われた方もいらっしゃると思います。素人であった事はあながち間違いではないのですが、そこには医療・介護業界ならではの事情もありました。

経費の60%が人件費

病院における最大の経費は人件費です。日本は正社員の身分ははんぱなく保証されていますから、簡単にはリストラできません。では非常勤を中心にすればいいと思われるかもしれませんが、非常勤の方もそれぞれ毎月これくらいは稼ぎたいという思いをもって働いていらっしゃる方がほとんどですから、あまりこちらの都合を押し付けると辞めてしまいます。今はほんとに人が雇えないご時世ですから職員が辞めてしまうとその採用のために費用がばく大にかかってしまい本末転倒になります。

病院には基準数というものがある

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はしもと総括#12

はしもとについて総括したいと思います。

小児科について

まず小児科についてですが、小児科は小児科に適した立地ということで選定したところもあり、それなりに流行っています。ところが小児科そのものは通年で見るとあまり黒字がない、ほとんどとんとんといったレベルになっています。 続きを読む

デザイナーはみなセンスある?#4

メインバンクと支援機構の了承もなんとかとりつけて、開業へむけての準備が始まりました。まずは間取りと内装の決定です

工事の業者をまず決定

この当時もはしもとの開業時と同様に建築業界は人手不足でしたから早めに業者をおさえないとまたオープンが遅れてしまいます。工事の一般的な相場というものに明るくないですから通常は何社か見積をとるという相見積もりをするべきです。

じつは、この時は相見積もりをとりませんでした。 続きを読む

診療圏調査・コンサルの提案する物件は??#2

ファーストチョイスに挙げた相模大野駅周辺で家賃の割安な物件は見つかりましたが、駅の周辺に既存のメンタルクリニックは5件と非常に競合の激しいところでした。

コンサルタントに診療圏調査を依頼

一応コンサルタントの人に診療圏調査をしてもらいました。某大手調剤薬局の傘下のコンサルで無料でやってくれました。その調査の結果は当然競合がそれだけ多いのであまりいいものではありませんでした。彼らが提案してきたのはその隣の駅、小田急相模原駅はどうか?というものでした、親会社の調剤薬局のつくるクリニックモールの物件でした。確かに、コンサルの提示した診療圏調査そのものを見ると相模大野駅で作るよりも小田急相模原駅で作る方が良い結果なんです。

診療圏調査とは?

診療圏調査は、どういうアルゴリズムで患者数をはじき出しているのでしょうか?開業予定の場所を中心に半径500メートルなり1キロなり3キロなりにどれくらいの人口がいて、そのうちの何パーセントかが受診すると患者さんの数がこれだけいて、それを単純に競合クリニックの数で割るというアルゴリズムで出しているところが多いと思います。内科などの場合は基本的に家の近くの病院に行くという方が多いのでそれでいいんですが精神科の場合はどうなんでしょうか?

精神科の特殊性

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ターミナル駅競合5件#1

一つ目のサテライトクリニックの精神科が思った以上に患者さんを集めた事もあり医師が少し増えたところで二つ目のサテライトクリニックの開業を考え始めました

最初の時との大きな違い

一つ目のサテライトクリニックを開業した際は資金繰りが苦しかったので、建て貸しのものに大きなメリットを感じましたが、今回はテナントに自前で内装工事を行っても資金的には大丈夫なので選択肢が広がります。

また、開業当初の赤字に耐えられる期間が長いのも大きなメリットでした。前回はできれば少しでも早くCFが黒字になるようにしたかったですが、今回はそこまで焦る必要がありません

場所の選定

はしもとのクリニックから事前の予想よりは多くの患者さんが相模湖病院へ紹介入院となった事もあり、相模原市内をファーストチョイスにしました。

はしもとが郊外型のクリニックだったので、次は駅前型のクリニックをやってみたいと思い、相模原市内の駅の競合クリニックを調べていきました。

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精神科は曜日によって患者数が大いに違う#11

単月の収支が黒字になってきた頃に気になってきたのが、曜日によって精神科の患者数が大きく異なる事です。病院から半日出張で交代でやっていましたから、担当医によって人数がかなり違いました。

曜日で精神科の患者数がかなり違う

開院してある程度の月日が経つと、土曜を除けばある程度患者数は平均化していくものだと思われますが、かなり凸凹がある状態になっていました。

技量の差はそんなにはないはずなのに

外来をやっているところを直接はみたことがなかったですが、病棟での様子やカルテは目にしますから他の先生の技量はある程度お互いわかるものです。わたしが知る限り当時担当していた医師の間で技量に大きな差があるとは思えませんでした。

患者さんの数は技量だけでは決まらない

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あなたも退職希望ですか??#10

周辺の住民の方にも認知が広がり、単月では黒字が見えてきていましたが、問題発生です

人間は三人いれば派閥ができるといいますが

スタッフを集める段階ではたくさん応募をいただいて順調だったのですが、いざ開業して始めると、スタッフ間の仲があまりよろしくない状態が続きました。経験のある方、未経験の方、両方雇いましたし、常勤のスタッフは臨床心理士の一人だけだったので、医療事務については素人なのにある程度指示を出さないといけなかったり、という部分が難しかったのかもしれません。院長の小児科医はあまり運営には興味がないというか、診察だけをお願いしていましたので、どうしてもリーダー不在という部分もあったのかもしれません。

退職希望あいつぐ

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小児科は口コミで伸び、精神科は口コミとネット検索で伸びる#9

オープンしたものの小児科は一日の患者数が冬なのに一桁の事が多く、心細いおもいをしていました。

認知度向上は一日してならず

内覧会は大成功だったので特に問題ないかと思っていたのですが、認知度向上はなかなか難しかったです。特にこのクリニックの場合ドーンと大きな看板を掲げるというのが色々な事情で難しかったため、すぐ横を通ってもそこにクリニックがある、と認知してもらいにくかったです。

小児科はママ友の口コミで認知が上がる?

来院患者さんには問診票の中に軽いアンケートをいれてありまして、来院経緯と住所の相関関係は調べていました。

ほとんどの方が知人の紹介と通りがかりという事でした。オープニングの際に折込広告とポスティングをやったばかりなので、次はインフルエンザのワクチンの時期にやろうかなと考えていました。

精神科はネット検索と口コミ

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内覧会とクリニックオープン#8

オープニングスタッフも決まりいよいよオープンです

内覧会は大成功

開業にあたってはよくある内覧会というものをまずオープンの2日前から2日間行いました。周辺に折り込みチラシ+ポスティングを撒いて、内覧会自体は2日間で200名以上の方が来られてそれなりに手ごたえを感じていました。

オープン直後は2月なのに小児科は閑古鳥

そしていざ2月診察が始まるわけですが、そこから車で15分くらいの小児科は3時間待ちが当たり前という盛況ぶりだったので、それなりに患者さん来てくださるだろうと思っていました。しかし小児科のひどい日は1日3人とか5人、そういうありさまでした。当時は院長も僕もかなり心細かったです。

一方精神科は?

小児科は週に4日半診療をしていたのですが、当時精神科医が2人しかうちの法人には常勤がおらず、週に半日診察するのがやっとでした。この時は機構との話し合いもあり、クリニックへ行くのはかなり苦しかったのですが、0というわけにもいかないだろうということで水曜日の午前にやるという形で始めました。

こちらは逆に盛況で、水曜の午前で初診が毎週6名、2月3月ずっと5,6名の予約がはいるという状況でした。

当時は病院に常勤2名プラス非常勤で回していたので、非常に忙しかったし、支援機構との話も連日とは言いませんが頻繁にありましたので、私自身は本当に大変で、それに加えて週に6名の新患を診るという非常にストレスで当時は薬を飲まないと全く眠れなくなっていました。過労で鬱になるってこうゆう時にに眠れないとなるんだろうなという風に思ったことを覚えています。

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